2016年ドイツ製作のサスペンス映画。フレディ/エディを観賞。
そこまで期待していなかったが、最後まで楽しめた佳作だった!
そんなフレディ/エディの特徴や良い点、もう少しこうだったらいいのに!というポイントを紹介していく!
ここからはあらすじやネタバレありなので注意してください!
フレディ/エディの主人公がなんかイイ
フレディ/エディで調べたら、フレディ・マーキュリーが出てきたという人も多いだろう。
そんなこの作品の主人公フレディだが、目がシャープで口が大きなハンサムさんだ。そう、フレディ・マーキュリーに似ているのだ。
線が細く、幸が薄そうな外見に好感を持てたし、凄い独特の雰囲気を持っていたので、「やっぱ二重人格者か〜」というミスリードに説得力を出すことができたように思う。
画家という設定もマッチしている。視聴者には、画家などのアーティストは精神を病みやすい(ゴッホなど)という固定観念があるので、「コイツ精神状態おかしそうだし、二重人格っぽいな」とミスリードさせてくれる。
フランシス・シェーファーという俳優らしいのだが、調べても詳細が出てこない
そして、極め付けは、雪山でパウラを探すシーン!
ソリにうつ伏せで倒れこみ、スーパーマンのように滑り始める!(そしてすぐこける)
なぜここで爆笑シーンが!?とは思ったが、とにかく笑えた。
予期せぬ子羊の犠牲
このフレディ/エディで上手いなあと思った設定が、主人公フレディの彼女パウロではなく、その娘ミツィが、キチガイ・エディの餌食になってしまうところだ(死ぬ訳でなく、性的な関係を持ってしまう)。
もちろんエディは復讐のため、パウロも狙うのだが、フレディが助けにきたためか、パウロはソリを思いっきり押されて大コケする程度で済む。
結果的に、予期せぬ犠牲となってしまったのは、娘のミツィなのだ。このようなちょっとした意外性により、作品を最後まで飽きずに見ることができるのだと感心した。
フレディ/エディ オチの蛇足感
ラストのオチも綺麗に決まった感はあるが、ギターを弾くという描写が少し余計かなと思う。
最後の自宅での乱闘シーンをよく観ていると、エディの鼻に水平の傷ができているのと、彼がフレディのことを左手でボコボコに殴っていたという事実に気がつくだろう。
つまり、最後に微笑んだパウロと座っている人物が、見ただけで”エディ”だとわかるようになっているのだ(鼻に傷があり、左手にギブスをはめているので)。
だから正直、ギターを弾く(フレディは弾けない)というシーンを入れなくても、オチは成立する。
とことん分かりやすく!という親切さはわかるが、それでもミツィに不敵に微笑みかけるカットだけあれば、事足りたのでは?
いずれにせよ、通りがかりの子どもが持っていたギターを弾くシーンは無くしたほうが、サスペンス好きが喜ぶ余韻に浸れる映画になっただろう。(ギターに興味を持つくらいは入れるといいかもしれない)
フレディ/エディのツッコミどころ
どうやって調べた?
精神科医が、フレディが統合失調の兆候が出やすいタイプか調べるために遺伝子検査をするのだが、そこですぐ、遺伝子が100%マッチする双子のエディの存在が明らかになる。
少し疑問に思ったのだが、なぜそのエディの遺伝子を見つけ、そして照らし合わそうと思ったのか?ドイツの精神病患者ということで、サンプルとして調査したのか?
機械で調べれば、類似する遺伝子はすぐに見つけることができるのか?だとすれば、納得だが。
一大事の時は、携帯に連絡しよう!
フレディの弟(父違い)が遺伝子検査の結果を見て、エディが本当にいるとフレディの家に電話を掛けるのだが、案の定エディがその電話をとる。弟は医者で頭が良いはずなので、それがエディだと想定できそうなものだが・・・
声も一緒だし、フレディの家に掛けているので、本人だと思い込んでしまうかもしれないけど、携帯に連絡していれば、こんな事にならなかったのにとちょっと思ってしまった。
ミツィがプールでピチピチのビキニ
フレディの彼女のパウロの娘ミツィが、フレディとその息子と温水プールに行くというシーンがあるのだが、ミツィが着ている水着がピチピチ過ぎて、14歳くらいの少女としては違和感が大きい。唐突なピチピチ感に戸惑ってしまう。ドイツではこうなのか(笑)!?
ただ、フレディがその水着を見ているので、ミツィに性的に興味を持ったのはやっぱりフレディでないか!という意識を視聴者に植え付けるためだとすれば、素晴らしいと思う。
フレディ/エディについてのまとめ
フレディ/エディは、二重人格か?それともエディはそんざいするのか!?
というサスペンスの王道設定ながら、フレディが病んでいそうな見た目の画家、彼女ではなく娘のミツィが犠牲になるなど、細かい演出が功を奏し、かなり完成度の高いサスペンス作品になっていたと感じる。
フレディ/エディのような視聴者が飽きない丁寧な作りのサスペンス映画が今後増えることを祈る。時間があったら是非観てほしい!